My job 私の仕事

Hearty Smile

Blog 日常が好き~slow step slow life~

五感の記憶と命

Photo Gallery 趣き

Bookmark

WE PRAY FOR JAPAN 3.11 日本のために祈る

Mother Earth Concert vol.5 HOPE~希望~ 東日本大震災・津波遺児支援

吃音&ATメールセミナー最終回

 

吃音&ATメールセミナー最終回です。

最後にF.M.アレクサンダーは習慣というものについて吃音と関連して語ります。
非常に分かりやすいまとめになっております。

内容に質問や疑問があれば、
いつでもご遠慮なくbasil@bodychance.jp までメールを下さい。

それではどうぞ。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

39 レッスンの終わり頃に、吃音の癖を克服することはひどい喫煙の習慣をやめるよりもなぜこんなにも難しいのか、とこの生徒は聞いてきました。彼は、かって喫煙常習者だったのですが、この習慣の悪影響が強くなったため、やめなければならないと決心したのだそうです。
最初は、1日に吸うたばこの量を減らすことを試みましたが、決めた本数以下で毎日を過ごすは難しいことでした。そのため、習慣を打ち破るためのただ1つの方法として、たばこを吸うことを全くやめることを決心したのです。
彼はこの決断を実行し、非喫煙者になることができたのだそうです。吃音を克服するために行った努力が、それと同じようには成功しなかったのはなぜかを、今や知りたいと思ったのです。

40 わたしは、その2つの習慣がとても異なった問題を示していることを指摘しました。

41 喫煙者は、日々の生活に必要な活動を中断することなく、たばこを吸わないようにすることができるのです。
たばこを吸い過ぎさせる誘惑は、全てのチェインスモーカーが知っているように、パイプでも葉巻でも巻きたばこでも、今吸っているものがもう1つ吸うことの刺激として作用することから来ています。
たばこを吸うことをやめてしまえば、この鎖を断ち切ることになるのです。

42 他方吃音者は、話すことを、これは仲間との日々の付き合いに欠かすことのできないものなので、やめることはできません。
話すたびごとに、発声器官と舌と唇の慣れ親しんだ誤った使い方に戻ろうという誘惑の中に投げ込まれてしまい、その結果吃音してしまうのです。
愛煙家が、たばこを吸いたいという刺激から逃れようと思うときに行う方法では、吃音者は吃音からは逃れることはできないので、抑えるためにはもっと根本的な方法が要求されるのです。

43 話すという行為を充分にコントロールするためには、関係するメカニズムの全体的な使い方のレベルを充分に高くすることが必要です。
舌と唇を充分に良く使えるかと、呼吸と発声の器官のコントロールのレベルを必要以上のものにできるかは、全体的な使い方がどうかに左右されるからです。
このため、どの吃音者も、わたしたちが見てきたように、全体的なメカニズムの使い方が悪くなっていて、その癖を直そうとするときに打ち勝ちがたい障害になっているのです。

44 愛煙家にとって状況は大きく異なります。
喫煙という行動については、そのような高いレベルのメカニズムの使い方はなんら要求されないからです。
使い方の悪い状態がその人にいかに見られるにせよ、それがある特定の習慣(この場合はたばこを吸うという習慣)に打ち勝つことの妨げになることは、比較的少ないのです。

45 さらにこの事例には他の要素があります。
愛煙家が打ち勝とうとする習慣は、ある願いを満足させようとして自ら発達させたものであるということです。
他方、吃音者が取り組んでいる習慣は、ある願いを満足させようとして自ら発達させたものではなく、徐々に大きくなって自分のメカニズムの使い方の一部となってしまい、毎日の生活の全ての行動に使われるようになってしまったものなのです。
このことは、喫煙の習慣が根深いものではなく比較的容易に打ち勝つことができるものであるために、生徒が独力で喫煙の習慣を克服できたことと、
吃音に関しては、先生――話すときの舌と唇と発声器官の正しい使い方と人間メカニズム全体の充分に良い使い方を教える手段を知っている先生のことです――の手助けなしには対処することができなかった、ことの説明になります。

46吃音のような欠陥をなくそうとするときのプロセスには、先生と生徒の両方に忍耐と技術(patience and skill)が必要だとわたしは強調したいと思います。なぜなら、わたしたちが見てきたように、それは次のことを要求するからです。

(1) エネルギーの本能的な方向性を抑制(inhibition of the instinctive direction of energy)すること。これは間違った使い方による慣れた感覚経験が起こるときに生じていました。

(2) その代りに、エネルギーの意識的な方向性を作り上げること(the building up in its place of a conscious direction of energy)。これは、新しい良い使い方により不慣れな感覚体験を繰り返し体験することで達成されます。

47 刺激に対する反応を変えるための手段として、慣れたものから不慣れな新しい道筋に沿ってエネルギーを方向づけようとするプロセス(process of directing energy out of familiar into new and unfamiliar paths)には、先生と生徒の両方に"既知から未知への移行"をするための能力がますます必要となります。*
このことから、これは、人間全体の成長と発展に関係する全ての原則にあてはまるプロセスであると言えるのです。


48 この章を書いた後に、この生徒から手紙を受け取りました。彼の許可を得たので、この手紙の一部を次に引用します。使い方の改善についての感覚的な気づき(sensory awareness of an improvement in use)について、興味を引くことでしょう。

~ずっと連絡しなかったことを、あなたとあなたのワークに関心を失ったからだと思わないでください。その反対なのです。わたしは、他のことにはほとんど関心を持ちませんでした。・・・・もし今年もう一度行くことができれば、かなりの進歩を遂げるだろうことについての自信があります~

~わたしは何か本当に新しい体験を受けのるに機が熟した状態になっていると確信できるまでに、楽観的になっています。・・・・わたしは、背中が働き出し(back working)て、あごがリラックスするようになった、と今や感じるまでになっています。まっすぐ立ち続けるためにあごの筋肉を前は使っていたのだ、と本当に思います。話すときに、舌と唇をあまりに使ってこなかったことを感じていますが、実際のところほとんど使っていなかったのです。これからの希望を持っているのは、わたしの感覚認識(sensory appreciation)がこのように大きく改善されたからなのです。~



おわり

特別セミナー
「吃音にお悩みの方のためのアレクサンダー・テクニーク」
講師:眞田由佳(講師略歴:goo.gl/wxdCu)
日時:10/21、11/4、12/9 
   いずれも金曜 20:00~21:00
定員:いずれも 5名
参加費:¥3,150
場所:目黒BODCHANCEスタジオ(地図:http://www.neo-asp2.com/~user1784/neo/neo.php?33rqc7vvjve
内容詳細:こちらhttp://www.neo-asp2.com/~user1784/neo/neo.php?vnhqc7vvjve
お申し込み:TEl 0120-844-882  メール office@bodychance.jp


www.bodychance.jp

 

 

 

吃音&ATメールセミナー第3回

 

吃音&ATメールセミナー第3回です。

ここからF.M.アレクサンダーは、新しい使い方がいかに不慣れな感覚を伴うものか、
そして新しい経験を重ねて新しい感覚に慣れるには、論理的に自分を導いていくひつようがあるか、
強調しています。

慣れ、という人間の持つ高い能力が諸刃の剣であることがよく分かります。

内容に質問や疑問があれば、
いつでもご遠慮なくbasil@bodychance.jp までメールを下さい。

それではどうぞ。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


30 この生徒の事例に見られたことは、全ての人に実際に起こっています。

31 生徒がレッスンを始めたとき、まだ自分のメカニズムの使い方が不十分なので、自分の使い方についての以前の本能的な方向性を抑制することができません。
新しい使い方の方向性は働くことができないのです。
わたしが助けを出す機会を得る前に、生徒は習慣的な誤った使い方により結果を得ようとしてしまうのです。
このようなときに、彼に結果を得ることをやめさせることは実際的に不可能です。

32 レッスンが進むと、生徒は自分の使い方の本能的な方向性を抑制することを学び、新しい使い方の方向性が働くようになります。そして、それによりわたしが適切な感覚経験を与えることができるようになるのです。
でも、今度はそのとき、結果の達成を可能にする最良の状態が自分のものになっているのに、生徒はいかなる試みもしようとしなくなるのです。
そのときの改善された状態を使っては、結果を得ることができるとは思えないのです。
彼らが言う所の「とても間違ったものに感じられる(feel so wrong)」ため、それを使うことを本能的に拒絶してしまうのです。

33 この難題が生じたとき、わたしは、彼には誤って感じられるメカニズムの使い方により結果を達成する、という実体験を与えます。
それがうまくいったとき、生徒はいつも、新しい方法は前の方法に比べてなんて楽なのだろう、なんて努力がいらないのだろう、と言うのです。
このように受け入れられても、新しい方法により結果を達成するという実体験は、繰り返し繰り返し与えられなければなりません。
改善された使い方が「正しいと感じられる」ようになり、それを使うことに必要な確信を得る必要があるのです。

34 これら全てのことから得られる教訓として、わたしたちの刺激に対する反応の仕方は、慣れた使い方の習慣によるものなので、与えられた結果の達成を試みることが誘因(incentive)となり、その慣れた使い方に結びつかざるを得ないのです。
このことが、生徒の慣れた使い方が変化していき、刺激に対する反応の習慣的な方法とは全く異なった不慣れなものになったとき、なぜ生徒は与えられた結果を得ることの誘因を全くと言っていいほど持てないかを、説明してくれます。
ある人の使い方の状態とそれに伴う感覚が間違ったものになっているとき、慣れている間違った使い方で与えられた結果を達成しようという誘惑は抵抗できないものです。
一方、状態が結果の達成という目的のために最良になったときには、結果の達成させる誘因が実質的になくなってしまうらしいのです。

35 これは驚くにあたりません。なぜなら、ある人の自分の使い方の感覚認識が間違っていて、何ができて何ができないかという思いが自分の感じ方によるとき、不慣れな方法により結果を得ようとすることは、暗闇の中で真っ逆さまに落ちていくようなものです。
生徒に困難がなぜ起きるかを説明し、彼が"知的に"その理由を理解しているときでさえ、新しく不慣れな手段により指示された結果を得る経験を可能にするには、そのことへの多大な励ましと実際的な手助けを、何度も何度も与える必要があります。
これがなされたならば、彼は、繰り返し行いたいと願っている新しい経験を意識することができて、体験を重ねることにより、まもなく以前の思い込みと判断が誤りであったと納得します。
その結果、彼の中に新しい使い方を行おうとする誘因が発達していき、ついには前の使い方を行おうとする誘因を凌駕することになるのです。
なぜなら、誘因の発達は、彼が意識的に操れるようになった――それも、今までに経験したことの無かった確信を持ってです――論理的な方法(reasoned procedure)による結果だからです。

36 人間特性の最も特徴的なことの1つに、自分自身と外部の環境の両方について、それが良いものでも悪いものでも、ほぼどんな状況にも慣れていく能力があります。
ある状況に一度慣れたならば、それは正しく自然に感じられます。
この能力は、望ましい状況に適応しようとするときには恩恵になりますが、望ましくない状況のときは大きな危険となりうる可能性があります。
感覚認識が信頼できないとき、自分自身の誤用(misuse of himself)が深刻なほど有害になっている状態に慣れてしまい、その悪い状態が正しく快適に思えることもあり得るのです。

37 わたしが教えてきた経験から言うと、生徒がその状態に長くいればいるほど、それはなじみ深く正しく感じられるものになり、どんなに生徒がそれを強く望んだとしても、克服することを教えることはより難しくなります。
言い換えれば、新しくてより良い自分の使い方を学ぼうとする能力は、概して、人間有機体の誤用の程度と、その有害な状態をどのくらい続けたかに反比例するのです。

38 欠陥・異常・悪癖をなくすための手段として、人間有機体全体のメカニズムの使い方と機能の改善する手順についてのプランを考えようとする人は、この点を理解し実際に取り入れていく必要があります。


次回に続く


特別セミナー
「吃音にお悩みの方のためのアレクサンダー・テクニーク」
講師:眞田由佳(講師略歴:goo.gl/wxdCu)
日時:10/21、11/4、12/9 
   いずれも金曜 20:00~21:00
定員:いずれも 5名
参加費:¥3,150
場所:目黒BODCHANCEスタジオ(地図:http://www.neo-asp2.com/~user1784/neo/neo.php?gaz5c7vvjve
内容詳細:こちらhttp://www.neo-asp2.com/~user1784/neo/neo.php?lupkc7vvjve
お申し込み:TEl 0120-844-882  メール office@bodychance.jp


www.bodychance.jp

 

 

December 2011

        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31

Category カテゴリー

New Entry 最新の記事

Archives アーカイブ